梅雨を乗り越えて、暑い夏に負けない気持ちです!
2023.06.29
ごあいさつ
読者の皆さんこんにちは、介護特定技能研修講師・主任ケアマネジャーの田端です。
今月もこの文章を読んでいただきありがとうございます!
今年は梅雨入りが早かったですね。梅雨入りとほぼ同時に台風や前線に刺激された記録的な大雨が降り、豪雨災害にあわれた地域の皆様のことを思うと胸が痛みます…
近年は、必ずと言っていいほど梅雨時期に豪雨による被害が日本のどこかで発生しています。
被災中の恐怖や被災後の生活再建のご苦労など、被災地の状況を見聞きするたびに防災・減災や復旧のためには何ができるのかを考える日々です。
そして、梅雨に入ったとはいえ、晴れた日は気温が急激に上昇する日もあります。まだ身体が暑さに慣れていない時期なので、適度な運動やこまめな水分補給など熱中症への対策も必要ですね!
BCPについて
こうした自然災害や新型コロナなどの感染症対策としてBCP策定が介護事業所に義務づけられたのをご存知でしょうか?
この背景には、パンデミックや大規模災害が発生する中、介護事業所における感染症や自然災害への対応力を強化するねらいがあります。
BCPとは、日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。
企業が自然災害や取引先の倒産などの状況においても、重要な業務が継続できるようにまとめた方策のことです。
・介護事業所のBCP対策は「生命の危険に直接関わる」
・要介護者やそのご家族にとって、「生活する上で欠かせない事業である」
など介護事業所のBCP対策は他業務とは大きく異なります。
介護事業は、医療と同じように「有事の際こそ継続が求められる」事業です。
そのためには
「介護サービスを中断させない」
それでも、中断せざるを得なくなった場合には
「速やかに復旧させる」
2段構えの対策で、それぞれあらかじめ対策を考えておく必要があります。
平時と異なる状況で事業を継続、あるいは復旧を目指すためには、業務に優先順位をつけ、その内容を事前に事業所内で周知しておくことが重要となります。
介護事業所におけるBCPの重要な取り組みには次の4つがあります。
①各担当者をあらかじめ定めておく
②連絡先を整理してすぐに参照できるようにしておく
③職員確保と必要な物資を整理し準備しておく
④上記3つを組織で共有して定期的に見直し訓練を実施する
このようにBCP対策は大枠だけでも取り組むべき内容が多いため、特に24時間体制で利用者のケアをする介護事業所においては、取り組むことが難しい状況にあります。
日々の業務でもあわただしい中ですが、感染症や日本各地で発生している自然災害の事を考えると、平時から備えの大切さを強く感じています。
法定研修の認知症について講師を務めました
介護事業所向け研修講師として新たに法定研修の認知症についての講師を務めることになりました。
日本における65歳以上の認知症の人の数は、2012年は462万人(高齢者の7人に1人)でしたが、2025年には650~700万人(高齢者の5人に1人)に増加すると予測されています。(出典:「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」2015年3月二宮利治)。
超高齢化社会の日本では、認知症への取り組みが今後さらに重要となります。
認知症は誰もがなる可能性があります。認知症への理解を深め、認知症になっても希望をもって日常生活を過ごせる「共生」の社会を作っていくことを「地域包括ケアシステムの推進」と呼び、認知症があっても住み慣れた地域で暮らせるように支援することが重要となります。
認知症も他の病気と同様、早期に気づき、対応することで適切な医療や介護サービスへつなぐことができます。
家族内で抱え込まず医療や介護サービスなどの第三者にまず相談し支援を受けることで、本人や家族の不安・混乱・戸惑いの期間を短くすることにも大いに有効です。
まず最寄りの市役所や地域包括支援センターに相談に行く、とシンプルに覚えておいてください!
生活の一部に医療や介護サービスが入ることによって、ご本人やご家族・周りの方々が安心して暮らせる社会が一人でも多くの方に届くように。
認知症の当事者も、ご家族も『その人らしく生きていく』ことができる社会の実現に向けて一歩一歩進んでいきたい。
そんなことを考えながら講師を務めました。
これからの日本の介護は、日本人と特定技能外国人が心を一つに支えていかなければなりません。これからは外国人の介護職が急増します。
新型コロナウイルスを取り巻く情勢が変化している今、数を増やすだけでなく「心」を伝えていきたいと思います。
そしてその「心」を『あたたかさ・笑顔・思いやり』という言葉で発信していきます。
これからも私たちの試行錯誤の中から見えてきたものを発信していきたいと思います。