タイ人はどんな性格?日本企業に適応する理由や雇用する際のポイントを解説
近年、日本で就労するタイ人が増加傾向にあります。
タイは東南アジアに位置し、独自の伝統や価値観を持つ魅力的な国として知られています。国民の9割以上が仏教徒で、「善行をして徳を積めば人生がよくなる」という考えのもと、さまざまな物事に賢明に取り組みます。こうした気質が評価され、タイ人の採用を検討する日本企業が年々増加しているのです。
本記事では、タイ人材を受け入れる際に理解しておくべき特徴や性格、雇用する際のポイントについて解説します。
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タイはどんな国?
タイは東南アジアのほぼ中央に位置しており、西はミャンマー、東はラオスとカンボジア、南はマレーシアと国境を接しています。首都はバンコクで、国土面積は約513,100平方キロメートルと日本よりやや大きくなっています。人口は約7,170万人(2023年)、そのうちの大多数が仏教徒で、仏教の教えが人々の生活や価値観に深く根付いています。
山岳地帯から熱帯雨林、ビーチリゾートまで多様な自然に恵まれています。年間平均気温は35℃と暖かく、この温暖な気候・国の雰囲気が、国民の心の温かさや豊かさにも影響を与えているといわれています。
タイでは大学を卒業してから就職活動を開始することが多く、平均年収は300,000バーツ〜400,000バーツ(日本円で約130万円〜170万円)です。給与水準の低さから、高収入が安定的に得られる日本での就労を希望する人が増えてきています。
タイ人の性格的な傾向
日本での就労を希望するタイ人は年々増加傾向にあり、今後さらに増加することが期待されます。受け入れる企業側としては、タイ人特有の価値観や性格を理解しておくことが、社内での定着や活躍につなげるうえで重要です。
ここでは、タイの方々に見られる主な性格的特徴をいくつか紹介します。
- 穏やかで人当たりが良い
- 礼儀正しい
- 日本に親しみを持っている人が多い
- 何事にも楽観的
- 信仰心が深い
穏やかで人当たりが良い
タイ人は穏やかで親しみやすい性格の方が多い傾向にあります。
タイには「サヌック」という言葉があり、これは「楽しさ」や「くつろぎ」を意味します。この考え方が日常生活に深く根付いており、人との関わりの中でポジティブな空気を大切にしています。対人関係では穏やかに接し、周囲と調和を保とうとする姿勢が強く見られます。
また、他者への思いやりも強く、相手への敬意や友好の気持ちを「笑顔」で表すこともよくあります。社会的な和を重要視する性格から、争い事も好みません。
こちらから声をかければ、笑顔で優しく接してくれることが多いです。交流したい場合は気軽に話しかけてみましょう。
礼儀正しい
タイでは、年上や地位の高いひとに対する敬意が重要視されているため、礼儀正しい人が多くなっています。
「ワイ」と呼ばれる合掌しながら頭を下げる好意をおこないますが、これは相手に対する尊敬の表現です。ワイは両親にあった時や先輩・上司に会った時、感謝や謝罪をする際など、さまざまな場面でおこないます。
タイでは、年齢や社会的な立場の上下関係を重視する文化があり、基本的には年下の人や地位の低い人が先にワイを行うのが礼儀とされています。そして、それを受けた相手もワイで応じるのが一般的です。このように、上下関係を意識した行動が日常に根づいているのです。
日本に親しみを持っている人が多い
タイは、日本に親しみを持つ人が多い国として知られています。
親日家が多い理由としては、歴史的なつながりが挙げられます。第二次世界大戦中、タイと日本は協力関係を築き、連合国との交渉を通じて独立を維持した経緯があります。このような過去の友好が、今日の両国の良好な関係の土台となっています。
また、タイには多くの日系企業が進出しています。JETRO(日本貿易振興機構)の調査によると、タイに進出している日系企業の数は、2024年度時点で6,083社になり、多くのタイ人が日本人とともに働いています。こうした日常的なふれあいが、親日家が多い要因だと思われます。
何事にも楽観的
何事にも楽観的で、マイペースなところがあるのもタイ人の特徴の1つです。
タイ人の国民性を表す言葉として、「マイペンライ」という表現があります。これは「気にしない」「問題ないよ」といった意味合いで、前向きで寛容な態度を象徴しています。
タイ人は常に「マイペンライ」の精神を心に持っているため、自分自身や周りの人が何かしらのミスをした場合に「マイペンライ!」という言葉を使います。
常に前向きで楽観的な点は、仕事においてメリットではありますが、場合によっては注意が必要なこともあります。
たとえば、納期が決められている業務に対して、計画性を持たずに「なんとかなる」という考えで実施します。タイ人にとっては別に悪気はないのですが、業務を任せるうえでは大きな損害につながるおそれもあるでしょう。
納期のある仕事を任せたり、遅れてはいけない用事があったりする際は注意が必要です。
信仰心が深い
タイは国民の9割以上が仏教徒です。多くのタイ人が寺院に参拝したり、宗教的な儀式を大切にしており、とても信仰心が深いです。
仏教の教えの中でも「タンブン」という考え方が根強くあります。これは「善行をおこない、徳を積む」という意味です。善行をして徳を積むことで、自分や自分の家族、そして来世がよくなると信じられており、人助けを積極的におこなう人が多くなっています。
信仰心は彼らの道徳観や、価値観にも大きな影響を与えていると言えるでしょう。
意欲的な外国人材を迎えるうえでの配慮ポイント
意欲の高い外国人材を雇用できることは企業にとってメリットですが、性格や価値観を理解したうえで注意すべき点もあります。ここからは、タイ出身の従業員を受け入れる際に企業が意識したいポイントをまとめます。
- 行動や業務内容を具体的に伝えてあげる
- 文化的背景や宗教上の価値観を尊重する
- 信頼を築くための丁寧な関わり
- 会社の考え方やルールについて指導する
行動や業務内容を具体的に伝えてあげる
先ほども触れたように、タイ人は何事にも楽観的で、マイペースなところがあります。そのため計画性に乏しい傾向にあり、「なんとかなる」という考えで行動を起こすことが多いです。
業務を任せる際は、こちらから具体的な行動や業務内容の計画を伝えて、やるべきことを明確にしてあげましょう。管理する側としても進行状況を把握しやすくなり、タイ人もやるべきことが明確なので積極的に取り組むようになります。
文化的背景や宗教上の価値観を尊重する
タイ人は、日本人とは文化や宗教に違いがあります。たとえば、国民の大多数が仏教徒であることから、牛肉を食べない人が多いです。また、母国の王室に強い尊敬があり、王室はタイ国内における仏教寺院の頂点とされています。タイでは王室を批判、中傷、侮辱すると刑法で定められた「不敬罪」に問われる可能性もあるほどです。
馴染みのない文化を見ると戸惑うかもしれませんが、彼らは生まれた時からこれらの文化・宗教のもとで生きてきています。違う文化だと否定することなく、理解・尊重してあげるようにしてください。
信頼を築くための丁寧な関わり
タイ人は、プライベートにおいても、仕事においても、人との信頼関係を非常に重視します。ともに仕事をおこなっていくのであれば、信頼関係を構築するためにコミュニケーションをとるようにしてあげてください。
タイ人と接する際は、以下の点を抑えてコミュニケーションをとりましょう。
- タイ人の話していることに柔らかな表情で耳を傾ける
- 命令形や否定的な言葉は避ける
- 仕事以外の時間の過ごし方や趣味について楽しく会話をする
タイ人は相手に対する優しさや歓迎を表現する手段として「笑顔」を大切にしています。こちらも言葉だけではなく、笑顔で関わるようにしましょう。
会社の考え方やルールについて指導する
日本の職場では「責任感」が非常に重要視されますが、タイの方々は責任に対する意識が比較的緩やかな場合があります。先ほども触れたように、常に「マイペンライ」の精神を心に持っているため、「なんとかなる」という考えで行動するためです。
もちろん責任を重視することが正解というわけではないですが、企業の方針やルールはしっかりと説明し、理解してもらうことが欠かせません。考えを尊重しながらも、しっかり指導するようにしてあげましょう。
タイ人と仕事をする際に気をつけたいポイント
タイ人と共に働く中で、悪気はなくても相手が不愉快になる行為をしてしまい、険悪な関係性になってしまうことは避けたいはずです。タイ人との良好なコミュニケーションを保つために意識しておきたい注意点を以下にまとめました。
人前で注意をしない
タイ人にとって人前で注意を受けることは、大きな屈辱と感じます。プライドを傷つけてしまい、その後の関係性に支障をきたしてしまうかもしれません。
また、仏教の教えでは「怒りは好ましくない感情」とされ、怒りを示す人は精神的に未熟と見なされることもあります。未熟だという印象を受けてしまうと、その後良好な関係性を築けないおそれがあります。
注意をする際は他人がいない場所でおこない、ただ怒るのではなく「なぜいけないことなのか」「今後どうするべきか」をわかりやすく伝えるようにしましょう。
頭は神聖な部分なため触れてはいけない
タイでは頭は「精霊が宿る場所」とされており、神聖な部分と考えられています。そのため、だれかの頭に触れることは失礼とされます。子どもや親しい間柄でも頭をなでることは避けるようにしましょう。
タイ人の性格や特性を理解して雇用しよう
タイ人は温厚で優しい人が多く、仏教の「善行をして徳を積めば人生がよくなる」という考えのもと、さまざまな物事に賢明に取り組みます。独自の価値観を持ってはいますが、会社の考え方やルールについての指導、社内でのフォローを実施してあげれば、企業にとって欠かせない存在になるはずです。
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