運送業界を変える外国人ドライバーとは?特定技能「自動車運送業」について徹底解説

介護外国人労働者特定技能 2024.07.29

運送業界を変える外国人ドライバーとは?特定技能「自動車運送業」について徹底解説

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日本のドライバー業界では、深刻な人手不足に悩まされています。最近では時間外労働に関する法改正がおこなわれ、今後さらにドライバーの人手不足は深刻化していくことでしょう。

そのようななか、2024年3月に特定技能制度の運用に関する基本方針が政府によって変更され、新分野に「自動車運送業」が追加されることが決定しました。今まで在留資格の問題により外国人材がドライバーになりにくい状況がありましたが、規制の緩和によって外国人材がドライバーとして就労する機会が増えると見込まれます。

本記事では、運送業界の現状や外国人ドライバーが注目されている理由、特定技能1号「自動車運送業」の要件などについて解説します。

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運送業界の現状

運送業界では、ほかの業種と同様に慢性的な人手不足に悩まされています。まずは、人手不足になっている理由や現状について解説します。

運送業の人手不足は深刻

トラックやバス、タクシーのドライバー職は、長時間の労働や低い賃金など厳しい労働条件で働いている傾向にあります。労働人口の減少も人手不足の要因の1つではありますが、ドライバー職の労働条件や待遇があまりよくないことで、人材の定着が進まないことも要因であるといえます。

また、近年のネットショッピングの需要が高まったことも要因となっています。Amazonや楽天市場のようなネットショッピングは最近さらに需要が高まり、それに伴って物流の需要も高まっています。しかし、需要が高まっても人材は増えることはなく、運送業の人手不足は深刻化する一方です。人手が足りない分は現在の人材たちでおこなわなければいけないため、さらに負担の増加・長時間労働も進んでいくおそれがあります。

「2024年問題」への迅速な対応が求められる

運送業界では、「2024年問題」も懸念されています。2024年問題とは、働き方改革法案によってドライバーの労働時間に上限が課されることで発生する問題のことです。

これまでドライバー職の労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えていました。そんな厳しい労働環境を変えるために、政府は法改正をおこない、時間外労働時間を年間960時間に制限(休日労働を含まない)しました。

一見、労働環境がよくなるきっかけになるように思われますが、この法改正によって運送業界にはさまざまな問題が発生すると懸念されているのです。

1つ目は、労働時間の減少から積載量が減る点です。ドライバーの労働時間が制限されることにより、1日の積載量が減る可能性があります。また、十分な休息時間を設ける必要があるため、積載量に対して人員を確保できなくなり、引き受けられない荷物が増えてしまいます。そのため、運送・物流業者の売上、利益は減少することが考えられるでしょう。

2つ目は、労働時間の減少によりドライバーの収入が減少する点です。企業の売上、利益が減少することで、給与にも影響が出るおそれがあります。また、時間外労働も制限されるため、今まで受け取っていた残業代が減ってしまうことも想定されます。収入が減少することで離職につながったり、求人を出しても応募が集まらなかったりなど、さらなる人材不足に拍車がかかる可能性が高いでしょう。

外国人ドライバーが注目されている理由

2024年問題による影響によって、労働時間が減少すると賃金も減り、離職するドライバーが増えることが懸念されています。そんな問題を解消するために、外国人材をドライバーとして雇用することに注目が集まっています。ここからは外国人ドライバーが注目されている理由について解説します。

2024年3月に「自動車運送業」が特定技能として追加された

2024年3月に、特定技能の新分野として「自動車運送業」が新たに追加されることが決定しました。特定技能制度とは、人材の不足が顕著となっている国内の業種において、一定の専門性やスキルを持っている外国人を受け入れる制度です。今回「自動車運送業」が追加されたことにより、運送業のトラックドライバーやタクシー・バスのドライバーなどの業種で外国人材を受け入れることが可能となりました。特定技能の外国人ドライバーは、2029年までに最大24,500人受け入れられる見込みです。これにより、運送業界の人手不足の解消が期待されています。

意欲のある若い人材が多い

日本で働こうと考える外国人材は、意欲の高い人材が多いです。特に、特定技能で来日する外国人の多くは若年層であり、新しい経験や挑戦に積極的な傾向があります。

また、特定技能を取得するためには、外国人材は特定技能評価試験や日本語評価試験などに合格する必要があります。これらの試験をクリアすることで、現場で働くための最低限のスキルを有していると判断でき、現場で即戦力になることが期待できます。十分な技術や知識を持つ意欲の高い外国人材は、大きな戦力となってくれるでしょう。

インバウンドへの対策につながる

外国人ドライバーの雇用は、今後のインバウンドへの対策にもつながります。外国人材は日本語以外の言語を話すスキルを持ち合わせています。そのため、訪日外国人が増加している日本で外国人観光客の利用するタクシードライバーが英語でコミュニケーションを取ることができれば、サービスの向上につながるでしょう。まだまだインバウンド対策をおこなえている企業は多くないため、他社との差別化も期待できます。

特定技能1号「自動車運送業」の要件

特定技能1号「自動車運送業」を取得するには、一定業務をこなせる水準の外国人であることを証明しなければならないため、条件をいくつか満たす必要があります。ここからは取得の要件について解説します。

試験

特定技能「自動車運送業」の取得には試験の合格が必要です。「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」と「日本語試験」の両方に合格しなければなりません。

自動車運送業分野特定技能1号評価試験は、運送業の基本や業務をおこなううえで必要となる知識の理解が問われる試験となっています。トラック・タクシー・バスに技能試験が分けられており、自分が就労する業種の試験を実施します。

日本語試験は、業種によって合格が必要となる試験が異なります。

車両

要件

トラック

下記のいずれか

  • 日本語能力試験N4以上
  • 国際交流基金日本語基礎テスト
  • 技能実習2号の良好修了

タクシー

日本語能力試験N3以上

バス

日本語能力試験はN1からN5まであり、N1が最も難易度が高くなっています。N3は「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができるレベル」、N4は「基本的な日本語を理解することができるレベル」で、業種によって求められる日本語スキルが異なるので注意しましょう。

免許

試験の合格とともに、日本の運転免許の取得も必要となります。事前に外国の運転免許を取得している必要があり、入国後に外免切替によって必要な日本の免許を取得します。外免切替とは、外国の運転免許証を持っている場合、日本での運転を法的に許可された運転免許証に切り替える手続きのことです。トラックは第一種運転免許、タクシーとバスは第二種運転免許が必要となります。

外国人ドライバーを雇用する際の注意点

活躍が期待される外国人ドライバーですが、雇用する場合はいくつか注意すべき点もあります。以下の点に注意しておきましょう。

  • 日本の交通マナーについて研修をおこなう
  • サービス理解や日本語習得のサポートをする
  • 登録支援機関を活用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

日本の交通マナーについて研修をおこなう

外国の交通マナーは日本と異なり、日本の交通マナーや道路事情に慣れていないことが多いです。交通マナーを十分に理解していなければ、大きな事故や損害につながるおそれがあります。外国人材を受け入れる企業が責任をもって、日本の交通マナーについて指導することが重要です。

サービス理解や日本語習得のサポートをする

交通マナーのほかに、顧客へのサービスや日本語についても理解を深めるサポートをおこないましょう。外国人材は真面目な人材が多いですが、文化や価値観の違いはもちろんあります。たとえば、日本人のような丁寧なおもてなしの文化はあまりありません。そのため、日本の文化や価値観を理解し、適切なサービス提供ができるように研修をおこなってあげることが大切です。

また、業務をおこなううえで必要な日本語の言葉やフレーズも習得させる必要があります。接客に必要な日本語能力を身に着けられるよう、日本語習得のサポートをおこないましょう。

登録支援機関を活用する

特定技能「自動車運送業」を活用することは、効果的に外国人ドライバーを雇用できるきっかけとなります。ただし特定技能人材の雇用は、特別な手続きが必要となったり、外国人材が能力を発揮できるように受け入れ側のさまざまな支援が必要となったりします。受け入れる企業にとっては、それらが大きな負担となってしまうこともあるでしょう。

そんな時に活用できるのが「登録支援機関」です。登録支援機関とは、外国人材を雇うにあたって必要な手続きや、必要な支援の手伝いを委託できる機関のことを指します。特定技能人材に対する支援について、登録支援機関へすべて委託することも可能です。自社の負担を減らしたい場合は、登録支援機関への委託を検討するとよいでしょう。

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外国人ドライバーの採用で人手不足の解消へ

本記事では、運送業界の現状や外国人ドライバーが注目されている理由、特定技能1号「自動車運送業」の要件などについて解説しました。「自動車運送業」が特定技能に追加されたことで、今後外国人ドライバーの需要は高まってくることでしょう。しかし、第二種運転免許取得の難しさや日本語でのコミュニケーションの問題など、外国人材を受け入れていくには課題も存在しています。受け入れる企業は、研修や教育制度を整えるとともに、雇用後のの定着率を高めることが大切です。どんどん深刻化する運送業界の人手不足を解消するためにも、外国人ドライバーの雇用を検討してみましょう。

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