介護の仕事で欠かせない知識「虐待」をどう伝えていくか?
介護外国人労働者特定技能特定技能「介護」支援活動特定技能研修について 2024.11.26
ごあいさつ
読者の皆さんこんにちは、介護特定技能研修講師・主任ケアマネジャーの田端です。
今月もこの文章を読んでいただきありがとうございます。
11月に入り、中旬くらいからようやく朝晩の冷え込みや日中との寒暖差も大きくなってきて冬の始まりを感じますね。インフルエンザの流行も発表されていよいよ感染症対策の重要性が高まる季節です、体調管理が難しい季節ではありますが、温かい飲み物や適度な運動で心身を温め、健やかな毎日をお過ごしいただければと思います。
秋の深まりを感じるこの時期、紅葉が見ごろを迎え、美しい景色が私たちに癒しを与えてくれますね。今月もこのコラムが皆様の気づきや学びの一助となれば幸いです。
介護の仕事で欠かせない知識「虐待」
今年から改正された高齢者虐待防止法が施行され、介護現場での虐待防止に向けた取り組みがさらに重要視されるようになりました。新たな改正内容には、通報義務の強化や虐待リスクの事前把握といった具体的な方針が含まれています。
これまでよりも、さらに介護に関わる人全てが虐待に対する知識を深め、今のこの状況は虐待に当たるのではないか?そのうち虐待に発展してしまうのでは?という気づきを持つこと、その場合の相談先や通報先も周知が必要となっています。
残念ながら虐待の件数というのは年々増加をたどっています。誰もが起きるべきではない、とわかっていることなのに、防ぐことができず少しずつ、しかし確実に増えているこの状況は見過ごすことができない状況です。
介護の現場での虐待とは、身体的虐待や心理的虐待、性的虐待などが起きる可能性があります。
虐待の背景には、介護者のストレスや疲労、介護スキルの不足、現場の人員不足などが挙げられます。その中でも介護者の負担やストレスが背景にある場合が多く、これを防ぐためには、現場でのコミュニケーションの改善と早期の相談体制が必要です。
私たちが開催している勉強会の内容では、これまでは虐待について取り上げてきませんでしたが、今後はまず虐待という言葉やこれに類する状況が起きないような心構えや、もしそうした場面を見かけたときの報告、連絡、相談方法の確認については、盛り込んでいこうと考えております。それだけ介護の仕事を始める前から知識として持っておいて欲しい必要性が高まっていると感じています
今月は食事介助について学びました
今月の勉強会では食事介助の基礎知識を学ぶ会を開催しました。食事は高齢者にとって楽しみであり、生きがいの一つでもあります。
そのため、安全かつ尊厳を守った介助が必要です。
食事介助には利用者の体調や飲み込みやすさを考慮し、誤嚥を防ぐ、窒息などの危険な事故を防ぐ、ことなどが求められます。
誤嚥、窒息など難しい漢字と初めて耳にする読みの音、さらに意味を理解することも必要ですがまずは、音だけでも漢字の形だけでも記憶してもらいたいと考えています。
実務に就いた時に「あぁ、勉強会でこの単語出てきたな」と思い出してもらえるだけでも幸いと考えて伝えています。
また、刻み食やミキサー食など、利用者の状態に合わせた食事形態の特徴と提供方法についても説明しました。
言葉だけでなく、写真や画像で食事形態を見てもらうことで理解が深まったと思います。また水分にとろみをつける作業も実務ではよく出てきますので、とろみ剤を実際に画面越しに見せて説明をし、皆さん興味を持って真剣な視線で見てくれました。
こうした知識や技術を共有することで、これから日本で介護の仕事に就くことに少しでも自信を持って支援にあたれるようになってほしいです
私たちは、こうした具体的なサポートを行えることが、他にはない私たちの強みであると自負しています。利用者一人ひとりのニーズに応じた柔軟な対応を心がけ、より良い介護サービスの提供を心がけております。