想いは伝わらなければないのと同じ!認知症を理解して伝え方を工夫しよう!
介護外国人労働者特定技能特定技能「介護」支援活動 2024.11.07
ごあいさつ
読者の皆さんこんにちは、介護特定技能研修講師・主任ケアマネジャーの田端です。
今月もこの文章を読んでいただきありがとうございます。
日中はまだ暑さが残る中、朝晩は少しずつ涼しさを感じる季節となりました。秋の虫の音色が響き、季節の移ろいを感じられますが、昼間は夏のような日差しが続く日もあります。
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもありますので、どうか皆様もご無理なさらず、心身ともにご自愛ください。
今月も皆様が健康で実り多い日々を過ごされることを心よりお祈りしております。
認知症を学び直しました
私が経営する居宅介護支援事業所「かなめ」の従業員向けに、認知症研修を主催しました。今回は、認知症研修の第一人者である渡辺哲弘先生をお迎えし、約60分の講義を実施していただきました。
ケアマネジャーとしての経験から、認知症に関する基本的な知識は持っていると感じていましたが、講義を通じて改めて学び直すと、認知症の知識については日々アップデートされており、定期的な学び直しが必要である、まだまだ知らないことが多い、と実感しました。
学びを深めることで、今後の支援に役立てていきたいと考えています。
また、得た知識をただ蓄えるだけでなく、相手の気持ちを尊重しながら、わかりやすく伝えることが重要だと改めて感じました。まさに、私の師がよく言っていた「想いは伝わらなければないのと同じ」という言葉を痛感しています。
伝え方の工夫
その講義の中で特に印象に残ったのは、認知症の方に飲み物のメニューを提案する際の工夫についてです。
言葉だけで選択を促しても、内容を忘れてしまうことがあるため、写真やイラストを使ったメニューを見せて「どれがいいですか?」と指差しで選んでもらうことで、スムーズに注文ができるというものでした。
この方法は「自己選択」と「自己決定」を支援するもので、非常に優れた取り組みだと思います。
選択肢を視覚的に提示することで、認知症の方が自分の意見を表明しやすくなり、自ら決める機会を得ることができます。
これにより、選択する楽しさや自分で決めたという満足感を得ることができ、QOL(生活の質)の向上にもつながる重要な支援方法です。
支援をしている方との相談会をしました!
RDグローバルリンクが支援をしている外国人介護職員の方たちが悩んでいることに対しての相談会を開催いたしました。
認知症の方が介助を拒否されるときや、伝えたことをすぐに忘れてしまうことなどに対しての質問が多く出ました。
前後の流れによって対応の仕方に違いはありますが、私が働いていた時に使っていたコミュニケーション技法や今回の研修で学びなおしたことを話して、実践をしてもらうように話をしました。
介護勉強会でも認知症についての勉強を行っておりますが、現場で働いている方たちの声を聞きながらどんな施設でも使える知識をお伝え出来るように頑張っていきたいと考えています。
勉強会の参加者と再会しました!
先日、毎年ご依頼をいただいている介護事業を経営する法人様への研修講師が無事終了しました。毎年、約200名の方が参加してくださいますが、その中に以前、私の介護勉強会に参加していたネパール人の方と再会することができました。
その方は転職を経て、数ヶ月前からその法人で働いているとのことで、周囲からの評判も良く、私自身とても嬉しく感じました。また、過去に教えた内容が役立っている様子を見て、さらに自信を深めることができました。
さらに、介護福祉士の資格取得を目指して勉強を始めていると聞きました。今後も実務者研修の受講や介護福祉士試験対策の講義など、外国人向けに開催しているスクールを紹介するなど、さらなるサポートをしていきたいと考えています。
実務者研修の修了から試験勉強に至るまで、準備は試験の約1年半ほど前から始めるのが理想です。介護福祉士の試験は毎年1月後半に開催されるため、逆算して具体的な合格に向けてのロードマップを描くことができます。こうした具体的なサポートを提供できる仕組みは、他ではなかなか見られない、私たちの強みだと自負しています。